峠の茶屋で考えた

2022年10月12日水曜日

エイド よもやま話

 世間では10月も半ばにさしかかろうとしていますが弊ブログでは時の流れはとてもゆっくり。

(だからわたしもまだ30代後半くらい?)
(どんだけゆっくり流れているのか)

お立ち寄り下さったあなた様も、どうぞごゆるりとお過ごしくださいませね。
、ということで、9月3連休の時のお話です。
海辺の町のウルトラマラソン、峠のてっぺんに現れる憩いの茶屋。


茶屋っても、水・お茶・コーラ・ポンジュース、全て無料。
夏みたいな気候に60kmとか100kmとか、クレイジーな距離を走られる勇者たちに敬意を表してお飲み物を供する茶屋、またの名を私設エイドといいます。 そんな茶屋のオーナーさまにお声がけいただいて初めてお手伝いをしたのは、2019年。
楽しかった灼熱の思い出・・・



中断していたウルトラマラソンが再開されるということで
今年も店員としてご採用いただきました。
やったー。 今年はことのほか暑くて、出走された仲間の皆様をはじめ
お立ち寄りいただいたランナーの皆様はほんとうにきつそうでした・・・
100kmでは、フル手前くらい
60kmでは、20km手前くらい
になる地点でしたので、まだ先は長く
どうか無事にできるだけ先へ進めますように、と願いながら
茶屋店員としてがんばってみました。
世間話担当要員でもあるので(笑)
ご迷惑にならない程度にお声がけしてみたのですが、うるさかったらごめんなさいね。

完走された方も、そうでない方も、等しく勇者だと思いました。
ナイスランでした!!
なにごとも、その立場に立ってみなければわからない
ということはあるもので、
私設エイドも携わってみると色々なことを思います。
当記事では、エイド準備・当日の運用に関する
自分の感想を中心に
つづらせていただきたいと思います。

事前準備

車移動ですが、電車で集合場所まで来るメンバーもいます。
大阪から京丹後まで行き、60km最後のランナーを見送るまでだと
大体8:30~午前中いっぱい、ていうのが営業時間となります。
できるだけ多くのランナーに飲み物を供したい、とは思いますが、
問題になるのが、積載量です。
オーナー様の素敵な大きい車には、飲料以外にもターフやテーブル
メンバー(ひとりはキリンさん)を載せていかなくてはなりません。 わたしの愛車は軽自動車ですけれど、乗車人員がわたしだけなので
後部座席いっぱいに飲料を載せても大丈夫。
今回は、物品購入から参加させてもらい、飲料をケースごとのっけておけたので多少はお役に立てたのではないかと。
ただし、自宅のアオテンガレージで数日間車内で温まってしまうのが
申し訳なくはありました。

カオスな後部座席

で、何をどれだけ準備するか、ということについて。
看板娘さまが前回の準備物品を、詳細にメモし、その画像を残しておいてくださったので、それを中心に迅速に量と内容を決められました。
記録はホント大事ね。
近隣のスーパーを回って、買って載せて、を繰り返しました。
エイドの規模を大きくするためには、
当日の人員ももちろんいるのですが、
準備品を運搬する手段もまた、規模を大きくしないとならない。
当たり前のことなのですが、運営に携わるとそのことがとても実感できます。

当日運営

オーナーさまのナイスアイデアにより、使い捨てのジャグ数個に飲み物を入れてセルフで汲んでもらう方式が採られました。
これにより、コップに注ぐタスクは減ったものの、4Lのジャグの中身はものすごい勢いで減っていくので、しょっちゅうペットボトルからジャグにそそいでいた気がします。 高温度下においては、冷たさはなによりもなによりもおもてなし。
そこは我々もよーくわかっているので、以下のような方法で、エイド開始直後から、冷却につとめます。
①汲んできた水を、簡易どぶづけ(コンテナ・衣装ケース)に入れる
②そこにペットボトルIN
③さらに当日早朝、コンビニや釣り具屋を回って買ってきた板氷やロックアイスIN もしくは
ジャグにロックアイスIN
なお①と③により爆誕した冷却水は、後半、かぶり水としてランナーのイノチを救います。
だがしかし。
30度を超えるイキオイの屋外では、泣きたいくらいすぐに氷が溶けてしまうのですね・・・
後半、ペットボトルはまだ余っているのに、冷たくできないという事態が発生してしまいます。
ここをなんとか少しでも、長く冷却できないか・・・ 色々調べていると、こんな方法があるようです。


ほほう。
自宅の冷凍庫を空けて前日までにいくつも作ってみようかな。
2Lのペットボトルを何本も凍らせることができるなら
溶けるまでには時間を稼げるかなあ。 早朝に家を出発するので、現地に着くまでの時間もあるけど
保冷剤でくるみまくってクーラーボックスで運べば多少は冷却寿命が延びるかしら? もし次回、店員として採用いただけるなら試してみたくはあります。

スイートジャンキー

今回の当茶屋のお品書きは、


麦茶
緑茶
コーラ
ポンジュース
(ブランデー扱いbyオーナー様)
ここに、店員個々人の嗜好が多少入り

無糖紅茶
ブラックコーヒー
(看板娘さま)
カルピス
(おぐら)

などが多少量加わっておりました。
ブラックコーヒーについては、看板娘さまが前日、自腹で購入されたのですが、補給でブラックコーヒーを飲んだことのないわたしは少々びっくりしていたのです。 が。 当日、終盤近くなったころだったかな。
看板娘さんの呼び込みに「アイスコーヒー飲んでってー」が加わると、
「コーヒーくださーい」
「コーヒーうれしいー」
という声が、結構な数あがって、用意したコーヒーは全て売り切れたのでした。 ほおおーー(目からウロコ)。
ランナーさんいわく、
「エイドには甘い飲み物が多くて、ちょっとつらい・・・」
えーーーー!!!!
わたしが、固形をあまり食べられなくなるから甘い飲み物をイノチヅナにしてる、というところもありますが
そんなことがあるのねーーーと驚きでした。
世の中のひとは、全員、甘い飲み物、喜ぶものかと思っていたよ・・・
もしわたしがなにも考えず
エイドの飲み物を用意するとすると

麦茶
コーラ
までは普通として
サイダー
ファンタオレンジ
ファンタグレープ
カルピスソーダ
の甘い炭酸各種はもちろん、 炭酸がほしくない人もいるだろう
、という気遣いに似たものにより、
(方向が残念すぎる)
ピーチネクター
オレンジジュース
自分がブースターとして愛用している
甘さ控えめは一切ない、人工甘味料が全くつかわれていない
砂糖満載・脂肪分もカフェインも含む完全食
ミルクコーヒー


果ては、
「みんなが欲しいわけじゃないから」(ある意味正しい)
ブランデー扱いとして
缶しるこ(冷や)
を用意しそうな気がしてなりません。
そしてげんなりされる、と。(笑)

マイカップ

マイカップ持参で、ほとんどの方はお持ちだったのですが
しまっちゃって出てこないから、紙コップで下さいという方はわりにいらっしゃいました。
しまっちゃって出てこないのはちょっと困りもの・・・ 色々な工夫をされてる方をお見受けしました。
コードとクリップでつなぐ。
ゴムとテープでつなぐ。
トレイルの大会は、コロナ禍以前からマイカップが大半でしたが
畳めるシリコンカップを使っていました。
細かいハナシですが、縦方向に折りたたまれているため、使うときは、手で伸ばさなくてはいけなくて、
ストレスというほどではないですが、蓄積すると地味にめんどくさい。
今回、細い牛乳パックを切って、
折りたたんで薄くして収納、使うときは四角く戻して
ていうやり方の方がいらして
真似してみたい、と思いました。 丸腰の方もいらっしゃいましたけど、レギュレーションで決まっていることは守らないとですよ、競技なんだから。

ゴミ

前回、紙コップだったので、ものすごい量のゴミが出ました。
小さな私設エイドですら、こんな量なのかと思いました。
公式エイドだとどれほど出ることか。
ゴミが出るということは、それを入れる袋もいる。
マイカップ、エントリー料払っているのに、と不服に思う方もいらっしゃるかもだけど、ウルトラマラソンの各エイドのゴミの総量考えるとすごく違うと思う。 私設エイドは、出たごみを処分するところまでが私設エイド。
帰りの積載量は、ごみ分を計算に入れておかなくてはいけません。
前回は紙コップごみに埋もれながらひとりで帰ったのですが(笑)
スピード違反とかで警察に停められたら不審に思われるんだろうか、と怯えました・・・
今回は紙コップごみなしなので
段ボールゴミと帰って、最近増えてきた、街中で持ち込む資源回収ステーションにもっていきました。
私設エイドは好きでやっていることではあるのですが
ジェルなどのごみを、そこにポイっと捨てられるのは正直いい気持ちのものではありません。
もし自分がレースに出たら、ごみはできるだけ自分でもって帰ろうと思うし
もし捨てさせてもらうようなときは
必ず一声かけてからにしようと思います。

以上、とりとめもなく、長々書きましたがレース現場に行って、がんばっている方々を応援できるのは
嬉しいことです。
また、「おぐらさんですか?」と声をかけて下さった方がいらして
とても嬉しかったです。
ありがとうございました。
そしてそして、峠のエイド「ごえ家」でご一緒下さった
オーナーさま ごえちゃん
水汲み部長キリンさん いっちゃん
看板娘さま きんきん
お世話になりました!参加させてくださってありがとう!!
とても楽しかった!!!

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