チョコレイト・ディスコ

2021年2月15日月曜日

よもやま話 食べること

 



レシピ本を読みながら一生懸命、
チョコレートを作って、
ラッピングもがんばって、
翌日ドキドキしながら学校に行って、
いつ渡そうか、受け取ってくれるか、
なんて言って呼び出せばいいのか、
あーやっぱり、無理かも…
落ち着かない一日を過ごした
バレンタインデーの思い出。


…が、次の世では、できますように。


想いを伝える、というロマンチックな
意味合いは令和の世も生きてますかね?

わたしにはバレンタインと言うたら、
社会人になってから、職場で配るチョコの算段に苦労した思い出の方が多いなあ。

配らない方針のところもあれば。
個人の自由のところもあれば。
部署の女性一同で男性陣に
配るところもあれば。
おやつは300円的に、チョコの上限額を決めているところもあって、
人によってバラつきがあると
問題があるので、とのことでしたが
そこまでしてやるのかと内心思ってました。

ここ10年以上は、職場では配らず、

・夫用にチョコじゃなく好きなお菓子
・食べてみたいチョコがあれば
 自分も食べる用

にそれぞれ購入してます。


送る方も送られる方も、負担になったらダメだけど、スゴくイヤなイベントか、
というとそうでもないような…
お返しとかって慣例がくっつくから
面倒くさいことになるんであって、
「甘いお菓子を食べてもらう」て
こと自体には、
罪がなくていいんじゃないか、と
思うのです、個人的には。

もうさあ、
「みんなでチョコを食べる日」に
すればいーんじゃないの?

初めて勤めた小さな会社の社長は、
バレンタインデーの午後になると、
「さあ今日は皆で、チョコレートを
 食べよう!」と
近所のデパートで買ってきた板チョコを
いそいそと皆に一枚ずつ配ってくれました。
若かったわたしは、
「ギブミーチョコレートか…?」と
内心苦笑してましたけど、
今、思い出すと、温かい気持ちになります。
数多く、チョコレートを渡してきたけど、
チョコレートをわたしに下さったのは、
社長だけ。
もっと喜べばよかった。
今どうしてらっしゃるだろう。
お元気でお過ごしならいいなあ。


こんなバレンタインを過ごしてみたい、
という妄想があります。


わたしは、学食か寮の調理人。

バレンタインには、チョコレートケーキを
焼きます。業務用の40cmくらいの天板で。
で、何台か焼いたそれを、四角いまま、
食堂の長机に置いて、包丁で四角く小さく切り分けて、つまようじをつけます。
(あくまで無骨)。

傍らには、ボウルに入ったままの、泡立てた生クリーム。カレースプーンが無造作に突っ込まれています。
(どこまでも質実剛健)。

食堂に入ってきた若者たちに、ご飯をよそいながら声をかけます。
「欲しい子ぉは、食べや。」
(顎を長机にしゃくりながら)。

え、おばちゃん、なんで?と聞く若者に
別の方向を指差す。

そこには小さな黒板があり、
チョークで書かれたハートと、
Happy Valentine 
明日もがんばりや!
の文字が。

指で筆文字書くアプリで書いたら
ダイイングメッセージみたいに
なって、嘆くおばちゃん



指で筆文字書くアプリ


〜さすらいの賄いおばちゃん、完〜



まあ、こんな謎な妄想はともかく。

なんだろうな、どうせなら、
各々がチョイスした、これぞ!の
各種チョコレートを持ちよって、積み上げて、
みんなでワイワイ食べながら、
あーだこーだ言う。
そんな日にしたら、楽しいんじゃないかな
と、妄想したりします。

またそんなことが当たり前に
できるようになればいいなあ。







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