熊野古道伊勢路チャレンジを無事終えて、
新宮から乗り込んだ、特急南紀は、
とても空いていました。
というか、指定席を取ったのに、その車両には、わたししかいませんでした。
新宮から乗り込んだ、特急南紀は、
とても空いていました。
というか、指定席を取ったのに、その車両には、わたししかいませんでした。
、の、ですが。
もし誰かがいて、わたしを見かけたなら、
なにかを深刻に考えているか、あるいは。
旅の終わりのセンチメンタリズムに浸っている
…ように、もしかしたら、
見えたかもしれません。
しかして、わたしの頭の中には、
「松阪で昼ご飯を死ぬほど食べてやる」
という野望が渦巻いていました。
だって、だってね?
前の日も、その前の日も。
日中はサンドイッチをちょろっと、
あとは例によって甘い飲み物のみで
50km以上を自力移動した。
なぜなら食べ物を途中補給できる
ところがなかったから。
それは仕方ないとして、晩御飯はといえば、
2日にわたってコンビニメシでした。
1日目の尾鷲はともかく、2日目の新宮は
どうにかなりそうなもんでしたが、
八鬼山で転んで、こめかみを打ったせいで
口をあけるとめちゃ痛く、
仕方なくうどんをコンビニで買ったのでした。
今朝はホテルの無料朝食で、
「有料でいいので、
おかずを作って下さい・・・」
と懇願したくなる感じでした。
(無料なんだから文句ゆうな)
と懇願したくなる感じでした。
(無料なんだから文句ゆうな)
あー。肉肉しいものが食べたい。
松阪に到着するのは11:40頃。
松阪といえば、松阪牛、
松阪牛といえばすき焼き。
電車の中では、ひたすら、
松阪 すき焼き おすすめ
すき焼き 松阪 駅に近い
のワードで検索を繰り返していました。
熱が入りすぎて、身体からは、
あるいは、牛脂の匂いさえ
漂っていたかもしれません。
熱が入りすぎて、身体からは、
あるいは、牛脂の匂いさえ
漂っていたかもしれません。
やがて電車は、松阪に到着しました。
アップ(脳内イメージ)は万全です。
もうカネに糸目はつけん!!という勢いで
目星をつけていた店に突撃しました。
それなのに。ああそれなのに。
満席。
「だいぶお待ちいただかないと
いけませんねー」
と木で鼻をくくったようなお店の人の
ふるまいにカッツィーンと来てしまい
(なにせ空腹なので)
(半分以上八つ当たり…)
店を出ました。
むむう・・・。
もう引っ込みがつかなくなっていたので
違うすき焼き屋まで歩いて行きました。
野獣のように餓えているわたしには
1km強の道のりも、ものの数ではありません。
店が見えて来ました。
が。
50m手前からでもわかる、行列の長さ。
4連休のさなかである、ということを、
すっかり忘れていました…
仕方なく、そのままきびすを返しました。
わたしは!!
たった今!!
すき焼きが食べたいんだっ!!!
あの、しつこい牛の脂。
甘辛味に煮詰めて、卵でマイルドに
して、ほかほかご飯と一緒に!
食べたいったら、食べたい!!
画像借り物
ものすごく無意味に噴出している
アドレナリンに操られるまま、
松阪の町を鼻息荒くバリバリ歩く。
もうええ。高級店に行ったる。
(他のお店も高いです…)
ここやったら並んでへんやろ、と
ビルになってるそのお店に、
画像借り物
イノシシのように突入しようとした
わたしを、お店の女性が
上品な物腰で呼び止めました。
わたしを、お店の女性が
上品な物腰で呼び止めました。
「ご予約は頂戴しておりますか?」
一人ですが、今からは難しいですか?
と言うと、申し訳なさそうに
「おふたり様前からのご用意と
なっておりまして…」
…(号泣)。
いや、2人前くらい食べられると思いますよ?
1人前って、肉3枚くらいだし、この店。
(すき焼き、外で食べる時のかなしみ)
でも値段がね…
(カネに糸目をつけてるよ!)
おヒマな方は、値段調べてみて下さい…
(カネに糸目をつけてるよ!)
おヒマな方は、値段調べてみて下さい…
(ちなみに、1時間半待ちでした。)
そこで我にかえって、
すごすごと、居酒屋に入って焼魚定食を
食べました。予算のほぼ1/10の値段で。
とりあえずハラは満たされたものの、
欲求不満を抱えて、ようやく家の近所まで
帰ってきたわたしが車を停めたのは、
スーパーでした。
その日の晩ごはんは、皿に山盛りになった
豚のしょうが焼き。
長い旅から帰ってきたにも関わらず
作らずにはいられませんでした。
すき焼きではないのは、
ひとえに予算の都合です。
そこへんのみ、
日常モードが戻ってしまいました。
…。
はー。
食べた、食べた。
え?すき焼き?
んー。
しつこくてねぇ…
あんまり食べらんないかもー。
はー。
食べた、食べた。
え?すき焼き?
んー。
しつこくてねぇ…
あんまり食べらんないかもー。
…どのクチがいうねん。
結局、甘辛かったら、
なんでもよかったのね、
というハナシでした。
というハナシでした。
おサイフは守られたので、めでたし。