がんばれ、ひらパー

2020年9月1日火曜日

よしなしごと


大阪生まれ南大阪育ち奈良在住で、
豊島園には、一度も行ったことが
ないのですが、思い出のある場所が
終焉を迎えるのは、寂しいことですね。

わたしが子どもの頃、
決して広くない京阪神地域にも、
たくさんの遊園地がありました。

〈閉園〉
PLランド(1957〜1989)
玉手山遊園地(1908〜1998)
さやま遊園(1938〜2000)
びわ湖タワー(1967〜2001)
阪神パーク(1950〜2003)
宝塚ファミリーランド(1960〜2003)
伏見桃山城キャッスルランド
(1964〜2003)
あやめ池遊園地(1926〜2004)
奈良ドリームランド(1961〜2006)
神戸ポートピアランド(1981〜2006)
エキスポランド(1970〜2009)
みさき公園(1957〜2020)

〈存続〉
ひらかたパーク(1910〜)
生駒山上遊園地(1929〜)

閉園順に並べ替えてみましたが
2000年以降、特に2003年から数年で
バタバタ潰れちゃってるのね。
USJが2001年にオープンしたのが
大きかったのねえ…

わたし自身は、びわ湖タワーと
伏見桃山城キャッスルランド以外は、
全て行ったことあるのですが、
思い出深いのは、さやま遊園。

当時、南海高野線沿いに住んでいたので
最寄りの遊園地でした。
小規模な遊園地だったので楽しく遊んだ、
というよりは、プールの思い出。
夏休みのスイミングスクールの
思い出です。

恥ずかしながら、わたしは、
小学一年の夏まで、顔を水につけることも
できないコドモでした。
業を煮やした母親に、水泳教室に
叩き込まれたわけです。小1の夏でした。

苦労の末、教室期間も終わりに近づいた頃、
「ふしうき」ができるようになった瞬間。
あ、今じぶんは、水に浮いてる、
こうすればよかったんだ、て
手法を獲得した感覚がコドモながらにあって、
その瞬間の「コレやったんか」感は、
今でもハッキリ思い出すことができます。
それから小5まで、毎年通ってました。
さやま遊園がなくなった、て聞いたとき
さびしかったな。

それはさておき、
たくましく生き残っている、
2つの遊園地、生駒山上遊園地と
ひらかたパーク。

生駒山上遊園地は、わたしが若者の頃は、
夜景も楽しめる遊園地で
絶叫マシンなんかもあって、
デートスポットでした。
(にほん昔ばなし)
つぶさに知ってる訳じゃないんだけど、
時を経て、
新しいマシンを入れるとかじゃなく、
逆に規模を縮小していって、

・広い敷地と芝生広場
・入場料はタダ、乗物有料
・ヒーローショーは無料
・乗り物は幼児も乗れるマイルドもの
・保守と保全に資金投入
・冬期は閉園で人件費節約

という感じに見受けられます。
手堅いな、と思います。
ジリ貧なのかもしれないけど、
幼児連れのご家族で、
いつも賑わっている印象。
見てる分にはほのぼの。

で、ひらかたパーク、ひらパーですよ。
わたしが子供の頃はテンプレとして、

・秋、菊人形展開催。題材は大河ドラマ。
・だいたい新聞屋さんがチケットをくれる。
・ひらかたパーク=菊人形
・菊人形は大きいのでコドモには怖い
・幼児だと泣く場合あり(証拠写真あり)

大阪の昭和の子供には、菊人形の前で撮った
写真が一枚はあるのではないでしょうか。

これは最後の菊人形展。
画像は借り物です。

園内は派手な乗り物がある訳じゃなく、
なんか古臭いイメージで、
エキスポランドとかに比べたら
「B級ね…(フフン)」と思ってましたね。
南大阪の中高生が遊びに行きたいところでは
なかった。
当時は「ひらパー」なんて愛称もなかったし。

アレ、いつだったのかなあ…
ひらかたパークのCMが変わった。

会社の応接室にて。
担当者に広告代理店が重々しく、切り出す。
「…若者は、省略したがっています」て
ベベン、と紙に大書きした、
『ひらパー』の文字を見せる。
えぇ…ナニコレ…て顔で当惑する担当者、
流れる脳天気な、ひっらパ〜♪

みたいな構図になってて
大イメチェンだった。(1996年)

広告では賞をもらったりしたみたいだけど、
入場者は増えないのに
施設やアトラクションを新設したりで
2011年まで赤字がかさんでいったとのこと。
だけど、その後は、
イメージキャラ「ひらパー兄さん」の
設定とか、来園者参加型のイベントとか、
設備投資しないで集客を図るやり方が
当たって、盛り返したそうな。

来園者参加型のイベントの例が、

・プールで、
『スイムキャップ一斉着用人数世界一』
ギネスに挑戦
・『一斉にシャツの襟を立てた人数世界一』
ギネスに挑戦

…。何やっとんねん(笑)。

なんていうか、ちょっと学生ノリで
お金あんまりかからないのに、
アホらしすぎて盛り上がるわね。
既存の絶叫マシンに、アイマスク着けて
乗せて怖さ倍増、とか。
(アイマスクは岡田准一さんの眼。
 お土産でも売ってる。)




思いつきそうで思いつかないよね。

このご時世で、人をたくさん集めて
なにかするてことはなかなか難しいとは
思うんですが、
関西ローカル遊園地の最後の砦として
どうか踏ん張っていただきたい。

がんばれ、ひらパー!
、と生駒山上遊園地!



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