戻らない・戻れない・戻りたい、のか?

2020年5月28日木曜日

よしなしごと ラン話


緊急事態宣言が解除されて、
ずっと気になっていた実母の家に
行きました。(大阪)
幸い元気にしているようで安心。
おかん指令により、
結構な労働をしましたが
報酬として昼ごはんが振舞われました。
(おかんカレー)
「自分以外が作った手料理」を
食べさせてもらって、むせび泣きそうでした。
しかも座ってたら、料理が出てくるなんて
もうね、王侯貴族かと。(違)

ようやく美容院にも行けました。
いい匂いのシャンプーで頭を洗ってもらい、
トリートメントなどカマし、
丁寧に肩やらをマッサージしてもらってたら
もう、遠くに行ってしまいそうでした…

嬉しかった。
普通のことができて、本当に嬉しかった。


マラソン大会はどうなるでしょうね。
10月頭の、えちご・くびき野100kmに
エントリーしていましたが、
先日、中止の連絡がお手紙で送られて
来ました。
うん、仕方ない。



かと思えば、エントリーを開始している
大会もありますね。

2年連続で出場した、
霧島えびのエクストリームトレイル
(エビキリ)。
今年は8月末の開催になり
ただいまエントリー受付中です。

昨年苦渋の10kmDNFをした、
京都トレイルグランドトラバース。
9月初めに開催するそうです。
メールで案内が来ました。

普通の流れであれば
迷わずエントリーしてただろう、
大会たち。

今年は、行きません。


3月から、エントリーしてる大会が
どんどん中止になって、
もちろん残念だったんですが。

「もう『ねばならない』で
走らなくてもいいんだ」
という気持ち。

正直に言うと、
どこかでホッとしている気持ち。

「4km先のパン屋さんに
 走ってパンを買いに行く。」
「それができたら、次は
 走ってパンを買いに行って
 走って帰る。」

走り始めて最初に立てた目標でした。

今、それに近い気持ちで
走れているような気がします。

「あそこに走っていきたいな」と
思ったときに、躊躇しない走力と体力。
練習は、その選択肢を増やすためにやる。
実際に、
始めた頃より確実に選択肢は増えていて、
そういう意味ならば
「練習は裏切らない」、と信じられる。

わたしの身体なんて、あっと言う間に
簡単にわたしを裏切るから。

長い時間動ける身体。
身体をだまくらかして動かす知恵。
命を守ってケガなく帰る思考力。

今、それらを少しでも持っているならば
それだけは絶対に手放したくないし
わずかでも手持ちを増やしたい。
「できること」の選択肢を増やしたい。
重ねる年齢は経験値の蓄積にして
下ばかり向かずに、
時には前を向いていきたい。

そう思いながら細々走って、
2ヶ月ほどでしょうか。

エビキリや京都GTの案内を見て
心は揺れました。
行きたい気持ちはある、けど…
けど、の中身はなんなんだろ。
中止のリスク?
、だけか…?

うっすらモヤりながら、
練習に出かけました。
信貴生駒縦走路を信貴山に向かって、
山を走って。
決めていた折返し点から、復路。
とっかかりは、激下りで
速く走れないから、端に寄って、
慎重に下りはじめました。
、と後ろから
「…ちっ。…おっせぇなぁ…」という
小さい舌打ちと声が聞こえて、
男性が、かけおりて行きました。

…。ご、こめん…。

おり始める前に後ろを確認しなかった
わたしも悪かったし、
ペースを乱されてイラついたんだな、
と思います。
だけども、
じぶんでも、びっくりするくらい
ヘコみました。

人をイラつかせるほど、遅い自分に。
イラつく人と、環境を共有しないと
いけないことに。

一人で走る時間が長くなって、
そのあたりのハートが
脆弱になってるんだと思います。

それはそれとして、その人には、
「ノドカラカラで自販機の
 ボタンを押すんだけど、何回やっても
 アッツアツの、甘酒か缶しるこ しか
 出てこない」
呪いをかけておきましたん♡

無礼なふるまいには、相応の報いあれ♡
(ココロが狭いのは前から。)

悲しい気持ちにはなりましたが、
ココロの針は定まりました。

人の邪魔してるかも、て
思いながら走るのいやだな。
自分は、今は、
大会に出る時期じゃないな。
も少し、好き勝手に、
「走って移動する」ことを
純粋に楽しんでた方がいいや。
うん。今はいいや。
じゃあ、この先は?

この先。
もしかしたら、この先、
大会が普通に開催されるようになっても、
もう、大会には出なくなるんじゃないか。

「あー楽しい」
最中に、そう思えた大会が
いったいいくつあったのか。

勝手に追い詰められて、
故障リスクでヒヤヒヤしながら
必死で練習しても、
思うように走れる訳じゃないし。
大会に出なければ、今みたいに
走れて楽しい、って
ずっと思えてるんじゃないかな。

でも。

夜ランでカエルの声が聞こえたら、
コンサートホールみたいに響きわたる
真夜中の萩往還道のカエルの合唱を
思い出したり。

修行コースを走ってたら、
行っても行ってもアップダウンが
終わらなかった、高野龍神を
思い出したり。

ヤタキューのザレ道を走ってたら、
急に降ってきた強い多幸感に
戸惑った、我山道の
ふっかふかの優しい道を、
思い出したり。

自分の一部は、間違いなく、
大会に出て、残ったカケラで
出来上がってるんだよな。

出なければ、残らなかった。

うーん。
戻れるなら、戻るのか。
戻りたいと、また、思うんだろうか。
どうしたいと思うんだろう。

どうしたものか。

QooQ