さよなら、ばーちゃんち。その2

2020年3月11日水曜日

よもやま話

前記事では、購入打診から破談まで、
一瞬の出来事のように
書いてしまったのですが、
実は時系列は、下図のような感じでした。


上図赤線の間に、今まで避けてきた
「借地と貸地、クリアにさせる問題」
に、向き合うことになりました。

借地と貸地があるなら、
どちらも返却あるいは買取すれば
よさそうなもんですが、
最大の問題は、
 問・で、それらの土地の正確な面積って?
 答・わからない
という点でした。

諸々の話や資料の断片を総合すると、
下図のような感じでした。
網掛け部が、ばーちゃんち。


アがB家からの借地、イがA家への貸地。

地代のやりとりの、
領収証はとってあったのですが
そこには「年貢」と書いてあるだけ。
(21世紀の『ねんぐ』領収書!!)
膨大に蓄積された、借地の過去領収書から、
「●坪」と書いてあるものを
母が見つけましたが、
しかして、その数字の根拠は・・・?
値決めは、だれが、なんの根拠でやったんだ?

母いわく、どちらも、
ものごころついたときから
金銭のやりとりをしていたような
気がするとのこと。(母・82歳)

結局、契約書的なものは、
見つかりませんでした。
法務局にはもちろん行きましたが、
公図しかない。
測量図はありませんでした。

公図

地籍測量図

そもそも、江戸時代から、一回たりとも
売買も文筆もしていない土地なんだし、
仕方ないか・・・

借地主のBさん宅に、
母と行って聞いてみました。
すると、Bさんが出してきたのは、
毛筆の古めかしい紙。
「これが最初に貸した時の証明だ」
とのこと。
なんか内容はよくわからなかったのですが、
驚愕したのは、これははっきり解読できた、
証書の日付(、の年)。

明治八年て・・・

貸し借りの当事者は、
もちろん誰も生きていません。
(高祖父の頃)
早いハナシ、口約束で

「ウチの敷地ナナメってるの、
塀、建てにくいからまっすぐにさせてよ。
そこ、お宅の土地なら、ウチに貸してよ」

っていうノリだったと思われます・・・

そして150年。
お互い代々にわたって、地代のやりとりが伝承されているという・・・

詰んだところで、このことを司法書士氏に
母が、打ち明けました。
土地の名義変更をやっていなかったので
司法書士氏がやって下さることになりました。
(新名義人は、母と、
 母の姉は故人なのでその息子)

もしかして、借地と貸地も
プロフェッショナルな力で、解決策が?
と期待しましたが、ダメでした。
最終的に、お断りされるまでの
6か月余りの間、
(最初の図の青線部分)
いろいろ調べられたのでしょうが
「こりゃやっかい」と思われたのでしょう。
イナカの古い土地恐るべし。

で、K不動産に赴いて相談しました。
そこで担当のG氏に言われたのは

・売却には測量図が必須なので、
 測量が必要です。
・境界については隣家と
 話し合いをするしかない。
・間には入らせていただきます。

ということでした。

その際に、貸地の話をしているとき、
実は貸地には、ずっと、A家の屋外建物が
はみ出して建っているのですが



その建物は昭和に建て替えられていることを
何気なく母が話すと、G氏に、
その建物の端あたりの延長線上、
家の外塀の下に鋲が打ってないか?と
聞かれました。
今まで気にして見たことがなかったのですが、
再度、現地にとって返して
よーく見てみると、
確かに物陰のブロックに、鋲が打ってある。
すぐG氏に電話。

すると
「それなら、そこ、測量してると思いますよ」
とのこと。
そのことを一緒にいた母に言うと
「そーいうたら、
 ばーちゃんが言うてたような?」

…母よ…!!
なぜに今、思い出す…!

しかし、本人の大捜索により、
出てきました、測量図!!
もちろん、イ部分だけなのですが
それでも大進展です。
これで貸地の面積は、クリアになりました!!

残るは、借地。



わたしは仕事を休めず、
同席できなかったのですが、
G氏と母で、Bさん宅訪問。

・借地を買うか返すか、したい。
・返す場合、
  既存塀は撤去。費用全額こちら持ち。
  新境界に塀設置、費用折半。
  測量費用は、少し持って欲しい。
・買う場合、
  既存塀はそのまま。
  価格は、地価公示価格×面積、
  ただし地代を払い続けている関係上、
  その半分くらいが通例。
  測量費用は、全額こちら持ちします。

という交渉がなされたようです。
Bさん宅も、今さら返されても、
という事もあり
買い取り、となりました。

後日、A・B・C家立ち会いのもと、
測量が行われました。
(わたしはまた立ち会えず) 
借地側には測量痕も全くなかったため、
●坪、の数値が正である前提で
境界を決めたようです。 

測量費用は、40数万円。
普通の住宅地なら、不要な費用ですね…
しかし、これで境界が明解になりました。
(150年ぶり…)

で、貸地側のAさん。
同様に、返すか買うかしてほしいと
母が単独で、Aさんちのお婆さんに
アタック。
お婆さん(っても母より下)を、
あなどるなかれ。
そこんちの財布は、まだお婆さんが
握っているはず。(母・談)
(ニュースソースは、ずっとムラで
 暮らす、母の従姉妹・談)

恐るべし、ムラネットワーク!
情報は正しかった。

お婆さんは、言ったそうです。

「まあ、買わんこと、
 あらしませんけどな。」
「お宅の土地。
 みな買うたら、なんぼどすねや?」

おばーさん…か、カッコええ。


それから、また数ヶ月。
差し値が入ったりなんだりで
すったもんだありましたが、
ばーちゃんちは、Aさんに売却することが
決まりました。

売る、と最初に母が言い出してから、
2年以上、たっていました。

(続きます)


QooQ